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「水芭蕉」鎌倉友禅訪問着
日本工芸会正会員　坂井教人作

透明感のある甕覗色がまず目に入り、この爽やかでしっとりとした美しい光沢を湛えたお着物にはどんな模様が染められているのでしょう？とわくわくしてしまいます。
ましてやそれが坂井教人さんの作品となれば尚更です。
こちらは可愛い水芭蕉の花が白で染められ、地のお色とのコントラストが大変美しく、そして葉の彩色と暈しが絶妙で、白い花が本当にいきいきと浮かび上がる様に描かれています。
水芭蕉は中心に見える黄色の部分が本当のお花だそうですが、その部分にはかすかに金彩も施され控えめな華やかさを添えている様で可愛いです。
水芭蕉はその花弁が少し肉厚な事から、強い印象で描かれる事が多いように思いますが、さすが坂井教人氏の手にかかるとこんなにも清楚で、着られる方の気品をより引き立てる様な独特の風情となっていて、改めて数々の作品のファンが多い事もうなずける気がします。
こちらの附下は、ややボリュームをおさえた柄付ですので、帯次第で色々とご活用いただけるのではないかと思います。
ところで、水芭蕉といえば浮かぶのは「夏の思い出」という歌ではないでしょうか。
タイトルは「夏の思い出」ではありますが、実際には尾瀬でも４〜5月にその花を見る事ができるそうです。
「夢見て咲いている水のほとり…」と言った歌詞が浮かんでくる様なそんな素敵なおすすめの逸品です。
お仕立上り。
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