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変り横段絣紬着物
紬屋吉平

久しぶりに、紬屋吉平さんならではの少し個性的な紬のお着物が入荷いたしましたので、ご紹介させていただきます。
黒地に3色の横縞が織り込まれていますが、縞は途中で終わる絣の模様となっていて、それも長さがそれぞれ違っていて棒グラフの様な形になっています。
それは普通の横縞よりも絣にする分の手間がかかるという事でもあります。
手間よりも、デザインや品質を重視されていた紬屋吉平さんならではのものと言えるかもしれません。
深い黒地に吸い込まれる様な葡萄（えび）色の濃淡に濃い海松色の線が際立ち、ちょっと不思議な印象の模様となっていますが、実際にお召しになりますとそれほど強い印象にはなりません。
昭和に大変人気の高かった越後地方の手括り絣、手織りの上質な紬の味わいがあふれていて少し懐かしさもあります。
何年か前にこちらとよく似た印象の鈴木苧紡庵さんの紬をご紹介させていただいた事がありますが、それを思い出しました。
紬屋吉平さんが推奨されていた様なコーディネートでいきますと、季節のモチーフの染めの九寸名古屋帯と合わせて格好良く決めて颯爽と街にお出かけしていただけたらと思います。
こちらはお仕立をされずに保管されていたものを、当店でお仕立いたしました。
濃い海松色は「#4c472b　WEB色見本　原色大辞典」を、
葡萄色は「#330013　WEB色見本　原色大辞典」を、
濃い葡萄色は「#19050b　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。