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伝統工芸手織紬着物
鈴木苧紡庵製

お久しぶりのご紹介となります。
伝統の技術を守り、草木染、手括り、手織り、そしてひと柄につき生産は3反のみと限ってこだわりの作品をつくられ、後継の方たちにも影響を与えた鈴木苧紡庵製の紬のお着物です。
鈴木苧紡庵氏作の越後上布のお着物も、以前から当店では夏になりますとご紹介させていただいております。
こちらは、ヤシャブシなどで染められたものに見られるグレー味を帯びたモカ茶色の深い黄唐茶の地に、藍の糸で可愛いお花と幾何学の模様が市松の配置で織り出された紬のお着物です。
椿の様にも見えるお花は一枝といった様子で描かれています。
こういった柄の配置は弓ヶ浜絣などにも見られるのですが、かなり古い時代に海路か陸路かで伝わり、影響しあったものの様です。
夏の越後上布のお着物にも八重山上布などと近い柄のものが見られたりする事と同じかもしれません。
染織品の歴史をたどっていくと、また違った発見があり楽しいです。
白地ではなく、ベーシックなモカ茶色の地なので「初めての絣柄のお着物にチャレンジしてみたいわ」と思われている方にも取り入れていただきやすいのではないでしょうか。
現在となっては大変希少性が高く、少し贅沢とも言えるお洒落着です。
着るごとに、また年を経るごとに深みと光沢を増す、草木染のお着物の魅力をご堪能いただけるおすすめの一点です。
深い黄唐茶は「#664a1e　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。