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水辺に秋草の模様友禅に刺繍訪問着

月桂樹の葉の様な草が斜め格子を構成した地紋の緞子の生地が黄金色の様な山吹茶色の地色に染められ、そこに裾から流水の模様で利休鼠色に染め分けられて、疋田模様や野の草花が描かれ、手刺繍が施された瀟洒な品格のある訪問着のお着物です。
染め分けられた染めの輪郭に暈しが入れられていたり、草花が白揚げで描かれていたり、水辺の草花が非常に細い金駒糸で手刺繍されていたりと、どの部分を見ても近年のお着物には見られない様な、手の込んだとてもレベルの高いお着物と思われます。
どうしてこういった品質の良いお着物が少なくなってしまったのかと、今さらながら悲しく思ってしまいます。
その本格的な上質さは一朝一夕にできるものではないのでしょう。
そんな静かな迫力が伝わってきて、訪問着のお着物を纏う時の嬉しい緊張感とリンクしてわくわくできる素晴らしいお召し物です。
実際にお羽織りになられますと、きっとその良さをご理解いただけると思いますが、「実はこの色はちょっと苦手」と思われる方にまで似合ってしまう様な、品質からくる許容範囲の広さがあります。
なかなか出合う事のない、品質の良いおすすめの本格派の綺麗なお着物です。
お仕立替済。
山吹茶色は「#c89932　WEB色見本　和色大辞典」を、
利休鼠色は「#888e7e　WEB色見本　和色大辞典」をご参照下さい。