|
【商品説明】
今月の初めに、夏紬の台に萩のお花が染められたお着物をご紹介させていただいたのですが、この季節にとても合っていて初秋を感じられる風情のある素敵なお着物でした。
今回は袷のもので、同じく萩のお花を描いたものが入荷いたしましたのでご紹介させていただきます。
古くから身近な存在であった萩の花は色々な工芸品の図柄として好んで取り入れられてきました。
たくさんの小さなお花をつけた枝垂れる枝は、可憐さと優美さを備えた豊かさの象徴のようでもあったのだと思います。
こちらは少し紫を感じる濃いグレー・藤煤竹色の地に、おおらかに流れる水が淡い紫鼠色の細やかな疋田模様で描かれています。
裾から肩口までのびやかに萩の枝がたくさん描かれ、可愛いお花を咲かせています。
萩は利休白茶色、柴染色、そして葡萄茶色の濃淡を使って多色で表されていて華やかな彩りを演出しています。
流れる水にはお祝いの熨斗袋のようなもの描かれ、めでたさを添えています。
詠んだ歌を流したもののようにも、または文箱のようにも見え、どことなく情緒あふれるものとなっています。
金彩と手刺繍も加えられて、細やかな柄の集合がとても華やかな本格的な訪問着のお着物として完成しています。
晴れやかなお席へのお出かけにも自信を持ってお召しいただける格調の高さがあり、かなりのボリューム感のある袋帯とも綺麗に合って、立派なフォーマルの装いを実現してくれる事でしょう。
また、観劇などのお席であまりお祝い色を出されたくない時には、経錦や有職文様の静かな帯を合わされて古典の良さを感じられる抑えた美しさのある着こなしをお楽しみいただけると思います。
お召しいただいて動く際に上前の八掛がひるがえると、そこにもたくさん模様が描かれていてとても豪華です。
華やかさを身につけるというのはお着物の世界の楽しみのひとつでもありますので、是非機会をつくってお出かけください。
未着用品。
藤煤竹色（ふじすすたけいろ）は「#332f32 WEB色見本 原色大辞典」を、
紫鼠色は「#71686c WEB色見本 和色大辞典」を、
葡萄茶色（えびちゃいろ）は「#4d1f22 WEB色見本 原色大辞典」を、
利休白茶色は「#b3ada0 WEB色見本 和色大辞典」を、
柴染色（ふしぞめいろ）は「#b28c6e WEB色見本 和色大辞典」をご参照下さい。 |
