【商品説明】
久しぶりのご紹介となります、本格的な白たかお召らしさのある単衣のお着物が入荷いたしました。
本場結城紬と並んでその着心地の良さに定評のある白たかお召ですが、残念な事にこういった本格的なタイプのものは近年生産数が激減しているようです。
数年前に調べた資料でも、生産に携わる高い技術を持っている方が皆さんご高齢になられているとの事でした。
その歴史は古く300年とも言われ、上等なお召し物として武家や高位の人々に好まれたようです。
こちらの細かい絣は独特の板締めの技法によってつけられます。
10年位前に白たかの織物の展示会を見に行く機会があり、そこで詳しい方にお話を伺ったところ「板締めのための絣板を彫る技術者もお二人くらいしかいないんですよ」と話されていました。
そしてガラスケースにその絣板が大切そうに展示されていました。
伸縮性のある撚りの強い糸にこれほどの細かい模様をつけて、その糸をやり取りしながら細かい柄を合わせて織る事も非常に高い技術を要するそうです。
実際に目の前にあって羽織ってみますと本当に素敵で、独特の白の美しさは高貴ささえ感じられます。
小さな亀甲絣で引かれた斜めの格子のラインが大きく小さく変化して流れて、その中にはさらに別の小さな蚊絣が並んだとても凝った模様となっています。
リズミカルな網目模様は淡い色で、着る方の体を優しく包みこんでくれるようです。
上等な絹をまとう快感は何にも代えがたいような満足感がありますが、それがこんなに希少性の高いものとなりますとまた格別です。
お着物世界の醍醐味のひとつと言えるかもしれません。
今回ご紹介させていただいたものとは別に、未仕立ての反物の状態のものが店頭に2点ございます。
お気軽にお問い合わせくださいませ。 |