【商品説明】
今年の秋は早くから気温が下がった事もあり、帯付きでお出かけの方が少ないように思われます。
近年は、年間を通してちりよけなど何かしら羽織りものを着られる方が多い傾向にあるようです。
店頭では羽織もコートも充実して取り揃えておりますが、ホームページでは少し珍しいものをご紹介していきたいと思います。
王朝時代から帝の御衣として用いられてきた「南部紫根染」、古くは万葉集にもその名前が度々登場します。
世界的に見ると「貝紫」も皇帝のみが身につけられる色とされ、同じく紫は禁色とされるほどでした。
他の色とは違い、染めるために技術と時間を要する事から希少性が高く、また独特の品格と魅力のある色、さらに薬効性などもその理由となっているかもしれません。
江戸期に入ると、高位の女性の衣装などの友禅染の地染めに、部分的に絞り染めで鮮やかに紫根染が入れられたものも見られます。
そういった点から江戸時代には栽培までされるほどだったそうですが、明治期に入ると産業革命的に工業製品が台頭し、染料も科学的なものの発色の鮮やかさや手軽さにとってかわられていきました。
紫根染に限りませんが、草木染全般が激減していった結果、紫根染の染料とされる原料の草「ムラサキ」は絶滅危惧種になってしまったほどです。
こちらは菊の葉の地紋のある生地に、大ぶりな菊の花と葉が絞り染めで描かれた長羽織です。
お着物だったものですが、お手入れをして、国内でお羽織にお仕立てをいたしました。
これほど大胆な模様も、お着物ではちょっと勇気が必要かもしれませんが、羽織となると取り入れていただきやすいのではないかと思います。
お仕立ての良さが現れる、とても綺麗なシルエットの素敵なお羽織です。
今回は別で道中着コートのご紹介もさせていただいております。
是非この機会にご覧ください。
お仕立て替え済。
深紫色「#251a33 color-sample.com」をご参照下さい。 |