【商品説明】
勢いよく流れる水や松の木をたずさえてそびえる渓谷に建つ楼閣、渦巻く雲や飛び交う鶴などに躍動感が感じられる、見ごたえのある東京友禅作家、伊藤幽水さんの訪問着の作品です。
模様の背景になっている土のような部分は、荒々しく散らされた蝋と、一珍染の繊細さで染め分けられています。
そびえたつ渓谷の土台は亀となっていて、鶴亀のおめでたさも加味されているようですが、飛ぶ鶴の存在が高さと雲とともに空への広がりも感じさせているように見えます。
波の表現にも色使いにも独特の個性が感じられ、見事な訪問着となっています。
この模様を目にした時にある漢詩が思い出されました。
”遠く寒山に上れば 石径斜めなり
白雲生ずる処 人家有り
車を停めて坐に愛す 楓林の晩
霜葉は二月の 花よりも紅なり” 山行 杜牧 より
そんな侘び寂びのイメージとは違いとても華やかなお着物ですが、図案のモチーフから文人好みの格調高い印象を受けました。
お洒落な地色と渋い背景に冴え渡る透明感のある友禅の美しい色彩は、第一礼装のお着物として大変おすすめです。
地の色は抹茶色「#c4c49d color-sample.com」、
柄の背景の色は煤色(すすいろ)「#87766c color-sample.com」、
白茶「#b3a18f color-sample.com」、
松の色は留紺(とめこん)「#1f2d4d color-sample.com」、
瓶覗「#a2d7dd color-sample.com」、
雲の色は退紅(あらぞめ)「#d69090 color-sample.com」
をご参照下さい。
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