黄色味のあるオレンジ・伽羅色の非常にシボの細かい楊柳の生地に、秋草と雲取や霞の模様がとても細い線の糸目の友禅で描かれた、品質の良い単衣の訪問着です。
萩、桔梗、菊、オミナエシなどの秋の草花が楚々とした可憐さで細やかに描かれ、菊と桔梗にはほんのりとした鳩羽色の薄紫色が挿されて、部分的には銀糸の駒刺繍も施されています。
このタイプの品質の良い単衣の訪問着は年間を通して探していますが、ご着用に適した良い状態で寸法のあるものとなりますと、たくさんは出会えません。
元々数が少ないものですので仕方のない事かもしれません。
京友禅ならではの控えめな華やかさの中に、技術的に優れたものが持つ本格的な安定感から生まれる存在感が目を引きます。
早めの時期でしたら袷用の袋帯を合わせていただき、後半には3シーズン的な少し軽めの帯にしていただくと良いのではないでしょうか。
伝統的な美しさと、現代的な色使いとモダンさの調和がとれた素晴らしいおすすめの一点です。
地の色は伽羅色(きゃらいろ)「#d9ac82 color-sample.com」、
花の色は鳩羽色「#95859c color-sample.com」、
葉の色は青白橡(あおしろつるばみ)「#9ba88d color-sample.com」
をご参照下さい。
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