夏の装いの楽しみのひとつでもある麻のお着物の涼しさは、体験された方でないとなかなか伝わらないところがありますが、自然にある天然素材を取り入れる事の良さが改めて感じられます。
特に手績みの苧麻で織られた宮古上布や越後上布の着心地の良さは格別で、その魅力に取りつかれますと他のものは着られないという方もいらっしゃいます。
ただ近年は生産数が激減しているのも事実で、お値打ちのものを探してご案内する事もなかなか難しくなっています。
そうした中、こちらはとても上質な経緯苧麻の糸で織り出された素敵な越後上布なのですが、サイズが小さいため非常にお値打ちの価格でご紹介させていただいております。
藍味のある緑・百入茶色のこっくりとした地に、小さなカ絣が大小の丸の形を構成していて、縦長の大きい丸は網代の様に織られ、程よく手の込んだ複雑さがあり、模様全体に高級感が溢れています。
黒でも藍色でもない深い緑色は少しの柔らかさと、さらに透け感がありますので、強い印象にならず、いろいろな帯と楽しくお合わせいただけるのではないかと思います。
染めの麻の九寸名古屋帯や、からむし織や紙布、羅の帯などと合わされるのも素敵かもしれません。
色使いもお洒落で、寸法が合う方には大変おすすめの上質なお着物です。
衿裏には麻の絽がついていて、居敷当はついていないお仕立てとなっております。
※左袖の前袖付けに小さなキズがあったため、当店でお直しをいたしました。(画像をご参照ください)
百入茶(ももしおちゃ)「#1f3134 color-sample.com」
をご参照下さい。
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