「竹に鉄線文」絵羽紬仮絵羽
柳悦孝作
身丈167cm(裁ち切り) 袖丈55cm 布巾37cm
質の高いふっくらとした真綿の糸に深い藍色が馴染み、素晴らしい質感となっています。
長い時間を経たからこそ、この色と風合いが実現し、そうやって作品は完成されていくのでしょうが、きっとそれも作者の予定通りなのかもしれません。
それにしても、まさかこちらの作品の実物に出合う事ができるとは思っていませんでした。
以前に白洲正子さんの著書の一冊である「衣匠美」に、ご自身のご愛用のお着物として紹介されているのを見て、弓浜絣の木綿のお着物の様な印象を持っていました。
素朴な手仕事の積み重ねからの味わいは弓浜絣と同じでも、実物は印象とはまったく違っていて、嘘の様に軽く、神々しいほどに輝いて見えます。
鉄線の花になる部分の白い絣がシルバーの様な玉虫色の光沢を放っていて、その中心は花織の様な浮織になっています。
葉の部分は少し淡い浅葱色です。
各所に様々なこだわりが発見できて、本当に長時間見とれてしまいます。
お着物の形になって実際にどんな方がお召しになるのでしょうかと、今からドキドキしてしまいます。
きっと着られる方のすべてをやさしく包み込んでくれる様なキャパシティの広さを持っていると思います。
心地良く、手放し難い絹の魅力、着るほどに味わいを増す藍色の魅力を十分にご体験いただけそうな、とても素敵な柳悦孝氏の作品です。
商品番号 m0006
「竹に鉄線文」絵羽紬仮絵羽 柳悦孝作
販売価格 399,000円 有難うございました |