「薫風」正藍染久留米絣着尺 日本工芸会正会員 山村健作
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「薫風」正藍染久留米絣着尺
日本工芸会正会員 山村健作

その歴史は200年以上にもなり、日本の染織品の中でも最も日常生活に馴染みの深いものの一つである久留米絣ですが、その長い歴史の中で他の産地の染織品と同じく様々に形を変え、今日に至っています。
急激な需要拡大の時代には化学染料や機械織りといった形に変わっていき、本来の姿とは異なるものも多く作られていた様です。
現在では、昔ながらの手括り、本藍、手織といった自然とのやり取りをしながらの手仕事を重ねられ、重要無形文化財の名に沿った作品をつくられる所も少なくなった様です。
こちらは、そういった中でも昔ながらの伝統的な工程で、そして現代の着物ファンの心に響く素晴らしいデザインの作品をつくり続けていらっしゃる日本工芸会正会員・山村健さん作の久留米絣の着尺反物です。
最初に目にした時、小さな水浅葱色の四角い絣の連続に、古い明治期の三潴の絣を思い浮かべてしまいました。
昔々に古い久留米絣を求めて何度も三潴地方を訪ねた事があります。
古い久留米絣の模様にはこの白と水浅葱の四角の連続の模様が多く見られ、それを駆使して色々な幾何学模様が織られていました。
その時にはそのデザインの面白さに大変驚きを覚えました。
その中でも濃い藍と浅葱色のコントラストが本当に綺麗で、木綿の風合いと共に目に焼き付いているものが何点かあります。
こちらの作品はそんな事を思い出させてくれ、きちんとこうやって伝統的な技術を保ち続けていらっしゃるんだと感動しました。
この可愛い小さな四角が連なって、こんな素敵な模様を構成してくれています。
斜め格子がお着物の形になった時にはさらに連続して大変お洒落になります。
その四角も白と水浅葱色、浅葱色の3工程の色でグラデーションの様になっていて、それぞれの小さな絣の足がうっとりするほど綺麗ですが、お着物の形で連続になった時には、その足が斜め格子に暈しの様な美しいニュアンスとなって全体に素敵な世界を広げてくれます。
歴史的な背景にも、宇宙の様な広がりを感じられる模様にも、どこかロマンのある久留米絣の大変おすすめの秀作です。
2009年日本伝統工芸展の受賞作品の写真を参考にご覧ください。

商品番号 m0015
「薫風」正藍染久留米絣着尺 日本工芸会正会員 山村健作
販売価格 231,000円 有難うございました

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