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波に松竹梅の図訪問着仮絵羽
ぎをん斎藤別染

シボの大きい縮緬地に染められているためか萌葱色がとてもこっくりとした深みのある色になって、友禅の波の白い線がくっきりと美しく映え活き活きとして目に入ります。
そして上前と下前にそれぞれ伊勢海老の形になった松竹梅の模様が染められた、晴れ着らしさのある訪問着のお着物です。
梅の古木や竹の節を海老の特徴に合わせたりするだまし絵の様な描き方は日本古来の技法ですが、見ていてもユーモラスで楽しいです。
ましてやこれほど高いクラスのお着物に取り入れられている事が、お洒落心を感じられてまた素敵です。
こんなに素敵なのになぜかお仕立をされないままで保管されていた様です。
結婚式やお茶会にというよりは観劇やパーティーなどに最適と言える個性的な訪問着です。
今年そういったご予定がおありの方には是非おすすめしたい、少し珍しいタイプのお着物です。
まず地色の萌葱色はなかなかありませんし、地色と白、そして梅の花のピンクとのコントラストは目が覚めるように鮮やかで、きっと上品でモダンな装いを実現してくれる事は間違いありません。
黒地のはっきりとした模様の袋帯も格好良いですし、白の唐織の帯とも綺麗に合います。
お仕立に出してできあがってくるのが待ち遠しいような素晴らしい逸品です。
萌葱色は「#003327　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。