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桜と楓図刺繍九寸名古屋帯地
工芸きもの野口

まだまだ寒さはありますが、これからの季節に最適な春を呼ぶ素敵な帯地を何点かご紹介させていただきます。
そのセンスの良さが上品な着こなしを応援してくれそうな野口さんの作品です。
パールの様な光沢のある繻子の様な真っ白の帯地に、桜の花と楓の葉が刺繍されていますが、模様ひとつひとつの刺繍の面積が大きく、糸の光沢によって実際の色よりも少し白っぽく見えます。
桜の花はピンクではなく黄支子色の暈しとなっていて、蕾や葉の部分の白と合わせてとても綺麗に春の風情を表しているようです。
また藤鼠色の楓の葉が爽やかなアクセントになっています。
お太鼓のほとんどが刺繍になりますのでしっかりとして形が作りやすいと思いますし、大変豪華です。
前柄は桜の一枝といった調子の柄となっています。
春の着物や帯の中でも、特に皆様がテーマをはっきりと決めて探されるのが「桜」です。
こんな素敵な帯で春のお洒落をお楽しみいただけたらと思います。
藤鼠色は「#a6a5c4　WEB色見本　和色大辞典」を、
黄支子色（きくちなしいろ）は「#ffdb4f　WEB色見本　和色大辞典」をご参照下さい。