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「初雪」出雲織着尺
青戸柚美江作

タイトルの「初雪」が降る季節の澄んだ空気感が伝わってくるような、綺麗な色使いの素敵な作品です。
藍のグラデーションを巧みに使い分けられて、クールで都会的な印象となっている事もさすがと思いました。
経の縞の太い部分に織り込まれた白い小さな丸がはらはらと降り始めた新雪を思わせ、交差する藍、浅葱色、白の緯の絣の足の流れるような美しさに目をうばわれます。
このタイプの段変りの柄配置のお着物は、柄合わせによってまったくと言って良いほど違った雰囲気のものとなります。
絵羽の様に横一列に柄を合わせますと少し格高な雰囲気にもなりますし、市松の様な配置ですとモダンで格好良いお洒落着となります。
手紡ぎの上質な木綿ですので、何年かお召しになって、お仕立替えの時に柄の配置を変えるというのもまた楽しいかもしれません。
そんな意味でも末長く大切にお付き合いいただけそうな一枚です。