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重要無形文化財本場結城紬　小格子蚊絣着尺
広田紬

これから春を迎えるこのタイミングに、こんな素敵な結城紬に出合ってしまいました。
地の部分の真綿の自然な生成りの独特の光沢にうっとりとしてしまいますが、さらにそこに極細の糸で織り出された長春色の小格子と生成りのコントラストが美しく、可愛く目に映ります。
またその小格子の中に小さな蚊絣がひとつずつ並んで全体をきりりと引き締めてくれています。
洗練された都会的なモダンさがありますが、上質な真綿の質感と相まってやさしさにもあふれています。
色柄のお好みなどは人それぞれ違うと思われますが、本場結城紬の魅力は最終的には着心地の良さにあるのではないでしょうか。
機会があればいつも着ていたいと思わされるような力、そして真綿のやさしさに包まれている満足感は他では味わえないものと言えるかもしれません。
着こむほどに肌になじみ、ながくながく身近にあって愛おしんでいたいような不思議な力があります。
結城紬に限りませんが、熟練の技術を持つ方たちの手仕事の積み重ねによってたくさんの工程を経て生み出されるものには、言葉ではうまく表現できない本物だけが持つ独特の存在感があります。
それでいて本当に良いものは重苦しくなく、着る人をより引き立てる力も持っています。
こんな綺麗な小格子なら帯遊びもお楽しみいただけますし、小物でメリハリをつけて格好良く着こなしていただきますと、すれ違う方が思わず振り返ってしまうくらい素敵な装いをお楽しみいただける事と思います。
袷でも単衣で もお好みに合わせてお仕立を承ります。
長春色は「#c97586　WEB色見本　和色大辞典」をご参照下さい。