重要無形文化財本場越後上布 藤の花の絵絣訪問着仮絵羽 鈴木苧紡庵作 こうげい芥川扱
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商品番号 m0209
重要無形文化財本場越後上布
藤の花の絵絣訪問着仮絵羽
鈴木苧紡庵作
こうげい芥川扱

販売価格 有難うございました

 

重要無形文化財本場越後上布 藤の花の絵絣訪問着仮絵羽
鈴木苧紡庵作
こうげい芥川扱

その歴史は1400年とも言われる越後上布。
「重要無形文化財」の名前が付けられるのは、その昔から変わらぬ60工程にも及ぶ手仕事の積み重ねによって作られたもののみです。
繊細な青苧の苧麻の糸を髪の毛に近い細さにまで裂いて手績みによってつなぎますが、経糸だけを考えても最低14mの長さにつなぐ事を考えただけで気が遠くなりそうです。
それが1000〜1400本となりますと、素人にはまったく想像がつきません。
専門家の手で行っても一反分の糸を績むのに約1年かかるそうで、そうしてできた糸に手括りによって絣の柄を染め、機にかけて織っていきます。
ずっと以前産地にうかがった際に織られている方にお聞きしましたが、熟練の職人の方が1日かけても織れる長さは20cmくらいだそうで、一反を織るのには最低でも約2、3ヶ月はかかるそうです。
平安時代から江戸時代まで、高位の人への献上品として珍重された事がわかるような気がします。
当然の事ながら、現在では年間の生産数は激減していて、特にこちらのような絵絣のものはさらに少なくなっているようです。
こちらはそんな中でも、特別中の特別ともいえる、現在はなき鈴木苧紡庵作の絵絣の附下のお着物です。
このお仕事をさせていただいてきた中でも初めて出合った越後上布です。
信じられないほどに美しい友禅で染められた御所解模様の越後上布の訪問着に出合えた時にもたいへん感動しましたが、それともまた違った驚きを覚えました。
またそれがこんなに良い状態でお仕立てされずに現存しているとはと、まるで長くお蔵にしまわれていた素晴らしいアンティークの上質なお着物と出合った時にも似た嬉しさです。
どんな時にどのようにお召しいただくのが一番素敵に映えるのでしょうかとわくわくいたしますが、まずは上布のファンの方に是非実物をご覧いただきたい、参考資料のような珍しさと言えます。
氷砂糖のような透明感のある白地に深紫色から紅掛花色までの濃淡で、藤のお花が瑞々しく咲く様子が絵絣で織り出されています。
そっと羽織ってみますと、織りのものでありながらも江戸の帷子のような風情と品格があります。
手に取ってこの清々しさを感じていただきたい、夏の究極の素晴らしい逸品です。
紅掛花色(べにかけはないろ)は「#68699b WEB色見本 和色大辞典」を、
深紫色は「#15101a WEB色見本 原色大辞典」をご参照下さい。

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