【商品説明】
5月29日(日)から『雪国から届いた「越後の織物展」』を開催する予定となっていますが、同時開催の『爽やかな夏の装い展』では、沖縄の染織品や当店オリジナルの夏の帯などもたくさん取り揃え、準備をすすめております。
展示販売させていただく商品につきましては、イベント開催前にご覧いただけるものもございます。
お気軽にお立ち寄り、またはお問い合わせくださいませ。
戦後語りつくせないほどのご苦労を重ねられて、現在では喜如嘉に後継者の育成を重視した芭蕉布の産地としての場を確立され「芭蕉布保存会」の代表として、また国の重要無形文化財「芭蕉布」技術保持者としてもご活躍されている平良敏子さんの作品です。
自然の中にあるものを織物にするという点では麻と同様に歴史と伝統のある芭蕉布ですが、こちらの作品ともう一点ご紹介させていただいております茜色の作品の様に、黄色や緑や赤などのカラフルなものを煮綛(にーがしー)と呼び、それは古くは首里の呼び名で王家への献上品的な存在のものだったそうです。
福木と琉球藍などの草木の醸し出す奥行きのある黄緑・梅幸茶色を地織の色にして、お太鼓の左側には経に花織が並び、右側寄りにはロートン織りが織り出され、それがさらに飛び交うトンボの形に見えるような模様を構成した非常に凝った絣の作品です。
右側のトンボの胴体部分のロートン織になった所に芭蕉布本来の糸の色が見え、車輪梅の絣の足が綺麗に目に映りますが、遠目には風車の形にも見えて目の錯覚が楽しく感じられます。
複雑な色のミックスと変わり織の妙味が楽しめる夏の逸品です。
梅幸茶色(ばいこうちゃいろ)は「#887938 WEB色見本 和色大辞典」を、
黒茶色は「#583822 WEB色見本 和色大辞典」を、
鉄色は「#00332a WEB色見本 原色大辞典」をご参照下さい。 |