【商品説明】
現在、鹿児島で創作活動を続けられている林郁さん。
地元鹿児島で大島紬から織りの世界に入られました。
卓越した技術と持ち前の探求心で、他では見る事がないオリジナリティあふれる織物をつくる事に人生を捧げてこられたと言っても過言ではないほどに、すべて独学に近い形で研究、創作を続けてこられました。
ご自宅の周りや近くにある植物で絣を括り、草木で染め、ひとつずつ手織りで作品をつくられます。
「五月晴れ」うす黄地・緑・黄・茶絣着尺
西部工芸展入選作品。
えんじゅ、矢車、くわ、阿仙で澄んだ色に染められた糸が縞と絣を構成してリズミカルで楽しい模様を織り成した素敵な作品です。
全工程、気を抜く事なくお一人でされますので「一反織るのにもすごく時間がかかるのよ」と仰っていました。
ただご苦労を語られるのではなく「ここでこうやって絣を括ってから、機にかけるでしょう。そしてこうやって織るのよ」とできあがっていく工程がとても楽しいのだと話されている姿が印象的でした。
こういった模様を織り出す絣を括るのも染めるのも、大変だけれど人任せにできないそうです。
そんな真面目な人柄と、どんな色に染め上がるのかと楽しみにしながら染められている事が作品にも見て取れるほど、明るく元気の良い雰囲気と力が備わっています。
全体に通った赤墨色の細い縞がすらりとしたシャープな印象で、松葉色の明るい黄緑色と芥子色の黄色の絣が優しい温かみを添え、砺茶色の四角い絣はお団子のような形になっていて可愛く、色々な表情を楽しめます 。
別でご紹介しています「七夕」の作品も、緑と茶色で竹のイメージを出されいるようです。
五月の竹がすくすくと伸びていく元気の良さが表されているのかもしれません。
今回は吉野織の帯地もお願いして織っていただきました。
素敵にコーディネートをして颯爽と街へお出かけいただきたい素敵な作品です。
松葉色は「#56663c WEB色見本」を、
芥子色(からしいろ)は「#b39c59 WEB色見本」を、
赤墨色は「#3f312b WEB色見本」を、
砺茶色(とのちゃいろ)は「#805944 WEB色見本」をご参照下さい。 |