【商品説明】
国画会・工芸部イギリス展で訪れた湖水地方で目にした岩山の裾に、帽子の縁取りのように群生する羊歯が紅葉した情景に感銘を受けて創作された「羊歯紅葉」シリーズ、こちらはその代表作のひとつと言える素晴らしい作品です。
晴れのち曇りのち雨と一日の天候が目まぐるしく変り、風景の彩りも変わり、鉄平石を積み上げられ囲われた牧草地に羊が遊び、大切な土が美しく目に映ったそうです。
そんな風景が伝わってくるように、濃い茶色味のあるグレー・檳榔子染色からだんだんと淡く変化していく、利休白茶色までの暈しの妙味が茶褐色を加えて見事に織り表されています。
これほどまでにシックな色使いで、これほど華やかさを出す事ができるのはデザインの素晴らしさがあるからだと思います。
黒のお着物に載せてみたいですし、反対に白いお着物にも合わせてみたいです。
黄色のものにも可愛くて良いかもしれません。
そんな思いで今からわくわくしてしまうほど、素敵でお洒落さのあふれる作品です。
檳榔子染色(びんろうじぞめいろ)は「#433d3c color-sample.com」を、
黒橡色(くろつるばみいろ)は「#544a47 color-sample.com」を、
利休白茶色は「#b3ada0 color-sample.com」を、
茶褐色は「#664032 color-sample.com」をご参照下さい。
【山本和子】
染織作家。国画会会員。昭和17年、歯科医の父と俳人の母との間に生まれる。
昭和41年、東京の女子美術大学工芸科卒業。
この年国画会初出品したのを皮切りに、地元兵庫県姫路市にて創作活動を開始。
以後、さまざまな展覧会に出品。平成23年には、兵庫県文化功労者を受章。
現在は兵庫県工芸美術作家協会相談役も務める。
50年以上、創作を続ける山本和子さんが初めて手仕事の美に感銘を受けたのは、当時通っていた高校の美術教師で、国画会所属の画家・尾田龍さんとの出会いでした。
その後、女子美術大学で染織の道を選び染織家・柳悦孝氏に、薫陶を受けました。
山本さんは長年「森へ行こう」というタイトルで作品を作り続けています。
「若き日に教えを受けた(柳)悦孝先生に『私達は、大地が生み出す有限の資源の中で暮らし、染め織りという仕事ができます。ですから水一滴も無駄にしないでください』と教えられました。」 |