天然染料夾纈染紬名古屋帯 吉田道子作
しっかりとした打ち込みの、それでいて風合いの良い紬の帯地を、楽しい幾何学模様に染めた名古屋帯です。
生地を屏風畳にして、板で挟んで強くくくり、天然染料(藍・コチニール等)を用いて染料が浸透する面白さを活かした作品と言えるでしょう。
作者の書かれたタイトルには「夾纈染」となっていますので、部分的に挟んだ板に穴を開けて染料を入れたのかもしれません。
夾纈染自体、その資料が少なく、未だ判明していない部分が多い幻の染織技術と言われています。
歴史は古く、奈良時代にも染められていたという資料がありますし、正倉院裂にもそれを見る事ができます。
近代でも、インドや中国チベットではその染織が行われているようです。
染色家の興味をそそる、まだまだ謎の多い技法の様です。
それはさておき、こちらは、現代のお洒落着的な装いにぴったりの、とても素敵な帯だと言えると思います。
光が射した様にも見える白と、柔らかいピンクの配置と分量が本当に心憎いデザインです。
お太鼓の形にすると、不思議な凹凸感と色の妙味が感じられて楽しいです。
矢印のようにも見えてシャープな印象もあり、あまり目にしないユニークさがあって、個性的で良いのではないでしょうか。
あまり季節も問いませんし、年齢層も広く、長く重宝してご愛用いただけそうな予感のするおすすめの一点です。
未着用品。
(長さ)3m60cm×(太鼓巾)31cm×(前巾)15.4cm。
商品番号 o0628
天然染料夾纈染紬名古屋帯 吉田道子作
販売価格 有難うございました |