「水芭蕉」東京友禅名古屋帯
伝統工芸士 西澤幸雄作
今春、東京友禅の伝統工芸士である西澤幸雄氏作品の名古屋帯が何点か入荷いたしましたが、どれもそれぞれ違った雰囲気と個性で楽しく、何点かをご紹介させていただきます。
こちらは青鈍色の地に細やかな手描きの点と線が無数に描かれて静かな水辺が表現され、そこにすくっと咲く水芭蕉の美しい姿が描かれた名古屋帯です。
5月の終わりから6月頃尾瀬にも春が訪れ、この花が見られる様でいつか一度訪ねてみたいと思っています。
白い花の部分の質感をパールの様な少し光る胡粉で重ねてあり、角度によって光り方に変化があって面白いです。
今回ご紹介いたしました3点の名古屋帯のうち「片栗」は少しデフォルメされていて色彩にも個性があり力強さを感じられ、「隅田川」は実際にある風景を切り取ってお太鼓の中に写した様な躍動感がありますが、こちらの「水芭蕉」はそれと対照的で、同じ水辺の風景でありながら静かさを感じられ、手描き友禅の味わいがまるでスケッチした絵を見る様な手作り感として伝わってきて面白く感じました。
それぞれの素敵さが違う事が作者のキャリアと多彩さを物語っている様です。
帯としてお召になりますと、本当に活々と水芭蕉に命が吹き込まれた様に花咲きます。
東京友禅の匠の技を是非一度ご覧くださいませ。
こちらでご紹介はできませんでしたが、「桜」の名古屋帯の作品も店頭に入荷しております。
お仕立上り。
(長さ)3m80cm×(太鼓巾)31.2cm×(前巾)16.4cm。
こちらの帯の色は「#332d2f WEB色見本 原色大辞典」をご参照ください。
商品番号 o0826
「水芭蕉」東京友禅名古屋帯 伝統工芸士 西澤幸雄作
販売価格 有難うございました |