花唐草模様手刺繍ムガシルク名古屋帯
この帯の地色をはじめに目にした時、その昔、化学染料がなく天然染料だけで限りなく黒に近い色を染めていたと言われる吉岡憲法染めの事をなぜか思い出しました。
黒に近い焦げ茶色といった表現が近いこっくりとした色が、おそらく天然染料によるものだからかもしれません。
また、ムガシルクの独特の張りと光沢がその色とマッチして、とても良い雰囲気を醸し出しています。
その大人な印象のシックな色にとてもファンシーな色使いで手刺繍が施されていて、刺繍の糸も自然の絹の生成りの色をベースに、薄く淡い水浅葱色と墨色をずーっと薄くしていったグレーなど全体のトーンが統一されています。
あまり刺繍には詳しくはないのですが、こちらの帯に施された刺繍の刺し方は純日本刺繍というよりもサテンステッチ、チェーンステッチ、フレンチナッツといったどこか西欧風に見えます。
その軽妙さが少し重厚な生地とうまく重なり合って面白いお洒落さを醸し出している様です。
今回は、同じトーンの重要無形文化財の市松絣の本場結城紬とコーディネートしてみました。
深まる秋を目からもお楽しみいただけたらと思います。
未着用品。
(長さ)3m85cm×(太鼓巾)31cm×(前巾)15.4cm。
こちらの帯の色は「#19130c WEB色見本 原色大辞典」をご参照ください。
商品番号 o0879
花唐草模様手刺繍ムガシルク名古屋帯
販売価格 有難うございました |
