琴糸織暈縞八寸名古屋帯
出羽の織座製
今回の『初夏のよそほひ』展では、自然布の帯がたくさん集まりましたのでご紹介させていただきます。
養蚕が日本各地で行われたり、どこでも木綿が育つ様になるまでは、雪深く寒い地域から湿度が高く熱い地域まで、それぞれの気候風土に合った織物が生まれ、育まれ、伝えられてきました。
特にその事に思いがめぐるのがこの季節です。
苧麻にはじまる麻、藤、科、葛など、現在では上布のお着物か名古屋帯でお目にかかる事がやっとです。
古く日本に自然発生的に生まれ、原始布とも呼ばれる織物が民間の芸術の世界にまで発展しましたが、その数は非常に少なく、現在でもそれを大切に守り、復元をつづけていらっしゃるのが出羽の織座さんです。
今回は偶然にも何種類か入荷し、ご紹介させていただきます。
こちらは自然布の世界とは少し違うのですが、同じく古い歴史のある楽器糸の織物のひとつである琴糸の作品です。
個人的にもとても好きなもので何度かご紹介させていただいておりますが、今回はとても綺麗な色でグラデーションになった縞の模様の名古屋帯です。
濃い藍で区切られた縞の中の水浅葱のグラデーションが本当に綺麗で、その中に淡い紅花色のピンクとオレンジが可愛く花を咲かせている様です。
縞というのはその色の配置によるマジックです。
それがこんな不思議な目を惹く美しさに完成し、加えて独特の畝が素敵な光沢を放って、お召しいただくとどんなに華やかでお洒落になるのかとわくわくします。
この質感とボリューム感、しなやかさは他では体験できないものです。
是非ご覧いただきたいおすすめの逸品です。
(長さ)3m80cm×(太鼓巾)30.4cm。
商品番号 o0929
琴糸織暈縞八寸名古屋帯 出羽の織座製
販売価格 有難うございました |