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爪掻綴遠山図八寸名古屋帯
千切屋

雲海から頂上を覗かせている山々の姿が、爪掻の綴織で描かれた素晴らしい八寸の名古屋帯です。
黄唐茶色の地に雲を表した白の霞が映え、そこに黒緑色と岩井茶色のモノトーンで描かれた山の姿はとても荘厳な雰囲気を醸し出しています。
こういったモチーフのものは、染めの作品よりも織りのものの方が、重厚さが伝わる様で面白く感じます。
近年ではあまり出合わないタイプのしっかりと織られた安定感のある上質な綴織です。
雲海の中に金糸、銀糸が織り込まれた事で、控え目ながら上品な華やかさがあります。
前柄は片面のみとなっていて、柄のある方を広く(4寸1分)とって折った跡が薄く見られます。
希少性の高い、大変お値打の一点です。
黄唐茶色は「#99743a　WEB色見本 原色大辞典」を、
黒緑色は「#333631　WEB色見本 和色大辞典」を、
岩井茶色は「#6b6f59　WEB色見本 和色大辞典」をご参照下さい。