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松に桜図友禅名古屋帯

一番手前には流れる水、そこに力強い松の枝が遠山の様な配置で描かれ、その向こうに見え隠れする桜の花、そして一番奥には竹の葉と揺れる葦が描かれています。
こちらは高い技術でつくられたものが持つ古典の良さを噛みしめられる様な、素晴らしい友禅の名古屋帯です。
別でご紹介させていただいております「花うさぎ」の帯と近い地色なのですが、こちらはシボが大きめの縮緬地となっているために発色と質感がずいぶん違って見えます。
その地色に藍色が冴え冴えとして、松の枝の躍動感が適度な重厚さとなって落ち着いた雰囲気を生み出しています。
それとは対照的に上の方に描かれた揺れる葦がリズミカルで楽しく、その間に描かれたお干菓子の様な桜の花も可憐な華やかさを醸し出し、全体がとてもバランスの良いものとなっている様に見えます。
松の図柄は1月には適していますし、こちらの帯ですと桜の時期までお使いいただけます。
前柄は、片面には松と桜、もう一方は水辺に葦の図柄となっていますので、合わされるお着物やお出かけのシーンによって使い分けていただけるのではないかと思います。
ひとつ手元にあると嬉しく思えて、活用の範囲も広く、着こなしのグレードも高めてくれるおすすめの一点です。
花葉色は「#e5c062　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。