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桜の花友禅金彩名古屋帯

桜のモチーフのものをご紹介させていただくのは気分が華やぐような楽しさがあります。
こちらは珍しい菊の地紋のある緞子の様な黒の生地に、薄紅色にほんのり色付いた桜の花が可愛く咲いた様子が友禅で描かれた名古屋帯です。
桜は開花の時期も短く儚いのですが、古くから人気が高く、お着物や帯に限らず、焼物や漆芸品などの工芸品のモチーフにもたくさん取り入れられています。
実物も図案化されたものも、見ているだけで一度に春が来たようで楽しくなりますし、その儚げな様子もやはり日本人の感覚に合っているため、人気があるのかもしれません。
こちらは珍しくヤマザクラを描いたのでしょうか、可愛いお花と色どりの綺麗な緑の葉が一緒に描かれています。
お花も少し小さめでどことなく素朴な雰囲気がありながら、黒地に描かれている事と金彩があしらわれている事で、くっきりとメリハリのある素敵な帯となっています。
しなやかな枝ぶりが活き活きとしてリズム感があり、お召しになりますと華やかでフレッシュな勢いがあります。
春のお出かけに加えていただきたい、おすすめの一点です。
こちらは未着用の良い状態でしたが、20年からもう少し前の作品で、時代的に総丈が少し短かったため、手先から１mくらいのところに別の無地の布を足してお仕立をいたしました。
未着用品。