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「ふる雪」八寸名古屋帯
八木生次作

これから初夏に向けて、また秋口にもお使いいただけそうな、驚くほど軽くとてもしなやかな八寸の名古屋帯です。
大小の丸が重なり合って不思議な世界感を感じられる図案ですが、タイトルは「ふる雪」となっていて、どこか雪をイメージし、涼感を表現しているのかもしれません。
軽やかでカジュアルな印象の八寸名古屋帯なのですが、まず地織からしてもどう説明して良いのかわからないくらい複雑で、地色のパールの様な光沢を持った砂色も、グレーベージュと赤と翡翠色の糸で織り出されています。
経糸に見え隠れする極細の赤い糸が、全体を可憐で優しい雰囲気にしているように見えます。
中心の裏葉柳色の大きな丸がちょっとユーモラスで、左下に添うように置かれた薄柿色の丸と重なってシャボン玉のようにも見え、楽しく感じられます。
作者は洛風林同人会にもお名前を並べていらっしゃる八木生次氏で、こだわりの手織りによる味わいは、可愛らしい図案とは対照的にしっかりとした上質なものが持つ品格を感じられます。
お使いいただきやすく、締めるたびに嬉しい満足感のあるカジュアルなアイテムは本当に素敵です。
そんなおすすめの大変レアな一点です。
お仕立上り。
砂色は「#dcd3b2　WEB色見本　和色大辞典」を、
裏葉柳色は「#c1d8ac　WEB色見本　和色大辞典」を、
薄柿色は「#d4acad　WEB色見本　和色大辞典」をご参照下さい。