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経涌に花の丸紋友禅名古屋帯
紬屋吉平

少し個性的な色使いがこなれた雰囲気の通好みともいえるお洒落な名古屋帯です。
経涌の線のラインが真糊で引かれているからこその味わいがあり、それがまず素敵です。
花の丸紋の図案は一般的にかなり華やかなものが多いですが、こちらは丸紋もあまり大きくなく、ちょっと抑え気味の華やかさで色使いもシックな青磁色系の薄萌葱色です。
牡丹や菊のお花には唐茶色の刺繍が施され、鉄線の花の葡萄色が一番華やかなイメージになっています。
一見アンティークかとも思うような古典の雰囲気を持っていますが、それは昔ながらの普遍的な技法で染めも刺繍も手間を惜しむ事なく丁寧に作られているからと言えるのではないでしょうか。
モチーフ的には季節も範囲が広く、またやわらかいお着物から紬系まで幅広くお使いいただける活用の利く優れものと言えるかもしれません。
小物使いでイメージを変えて色々とお楽しみいただけたらと思います。
薄萌葱色は「#badcad　WEB色見本　和色大辞典」を、
唐茶色は「#663319　WEB色見本　原色大辞典」を、
葡萄色は「#41254c　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。