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首里花倉織名古屋帯
伊藤峯子作

今月の中旬くらいから、気温によっては皆様もそろそろ厚物の単衣に移りはじめるのではないかと思います。
そういった季節が移行して帯合わせに悩まれる時期のはじめから、来月以降のやや薄物になる時期までお使いいただけて、お洒落で高級感があり、また希少性の高さでも必見の名古屋帯を何点かご紹介させていただきます。
こちらは限りなく淡い藍・甕覗色の透き通るような水色の地に、可愛い珊瑚色のピンクと淡黄色、芥子色の2種類の黄色のパステルカラーの大小の線がついたり離れたりしながら、配置によっては暈し効果もある不思議な色合いの縞となり、それが交差して楽しい格子が織り出されています。
その格子の間の四角には絽織りが、そして交差する部分には可愛い花織が織り込まれた「首里花倉織」の伊藤峯子さんの素敵な作品です。
このタイプの花倉織を目にしますと「端正」という言葉がそのまま当てはまるような首里織ならではの品格のある美しさに心を惹かれます。
白地の大島紬などと合わされるのもきれいですし、対照的に濃い藍色などの草木染の紬とも素敵に合う事でしょう。
さらっとした上質な光沢と質感ですので、紬に限らずお召織ややわらかい素材の小紋などとお合わせになられても、違和感なくすっきりとコーディネートしていただける事と思います。
「使いやすくて何かと出番が多かったわ」と言っていただけそうです。
お砂糖のお菓子のような、夢見るような色使いは、この季節に目にしますと非常に魅力的に輝いて見えます。
未着用品。証紙有。
珊瑚色は「#e6938a　WEB色見本　原色大辞典」を、
淡黄色（たんこういろ）は「#f8e58c　WEB色見本　和色大辞典」を、
芥子色（からしいろ）は「#d0af4c　WEB色見本　和色大辞典」をご参照下さい。