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板締絞り麻名古屋帯

気温差と天候の変化が激しく、風邪引きさんも多い今日この頃ですが、そんな時期でも銀座の街を歩きますとお着物の方がたくさんいらっしゃって目にとまります。
お友達とお出かけの趣味の装いの方、お茶のお稽古の帰りの方、レストランウェディングかしらと思うセミフォーマルの若い方など、みなさん素敵に着こなされていて思わず嬉しくなってしまいました。
そろそろ気分は夏に向けて麻のものや薄物が気になりはじめます。
そんな季節にぴったりの夏の名古屋帯を何点かご紹介させていただきます。
こちらは少し厚めの麻の生地を屏風たたみにして、板締めをして染められた名古屋帯です。
少し珍しい深い緑・天鵞絨色で、麻地の白く染め残された部分と格子の様な形に染められていますが、不思議な立体感と吸い込まれるような綺麗な緑には目を引かれます。
麻の糸は丁寧な手績みのもので、それを手織りで織りあげ、その後に砧で叩いたような風合いで、厚めの麻の生地にしては珍しくごわごせずしなやかな手触りとなっています。
上布類のお着物と合わされても、お着物への摩擦の負担が少なく、安心してお召しいただけるのではないかと思います。
芭蕉布の飴色のベージュにも合いそうですし、生紬の薄物の質感とも綺麗に合いそうです。
帯締めで遊び心を表現されて少し個性的にも着こなしをお楽しみいただける、夏のおすすめの一点です。
天鵞絨色（びろうどいろ）は「#1a332c　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。