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市松に萩の柄絽名古屋帯

今月ももうすぐ、また秋口にもお使いいただける名古屋帯をご紹介させていただきます。
特に9月上旬にお出かけされる際にお着物や帯を悩まれる方が多いようですが、こんな帯が手元にあると重宝すると思われます。
萩の葉が大きく描かれているのがユニークで、その傍らにひっそりとお花が咲いています。
清涼感のある淡藤色の地に薄縹色で市松が染められ、それを背景にして団扇のように大きな萩の葉が黒と銀鼠色のモノトーンで描かれ、さらに銀彩が施されています。
萩のお花は古くから日本では身近で親しまれた植物であったようで、万葉集でもたくさん詩が詠まれていたり、お着物や帯の図案にもよく取り入れられていて、アンティークの夏のものでも目にする事が多いです。
夏でも涼しい初秋を思い起こさせる事や、荒廃した土地にでも繁殖する力強さが繁栄を連想する事から、題材として多く用いられるのかもしれません。
それでいてそのお花はとても可憐で、日本人好みと言えます。
その萩をデフォルメした図案の楽しい上質な夏のおすすめの一点です。
未着用品。
淡藤色は「#cfd5e6　WEB色見本　原色大辞典」を、
薄縹色（うすはなだいろ）は「#346882　WEB色見本　原色大辞典」を、
銀鼠色は「#afafb0　WEB色見本　和色大辞典」を、
赤白橡色（あかしろつるばみいろ）は「#d7a98c　WEB色見本　和色大辞典」を、
宍色（ししいろ）は「#b37159　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。