【商品説明】
こんなにシンプルで可愛いのに、清々しい秋の空の高さを感じられるような素敵な図柄の塩瀬の名古屋帯です。
トンボの姿の良さや羽根の透明感など、決して写実的ではないのにイメージが膨らんで楽しい気分にさせられるのは作者が素晴らしいかと単純に改めて思ったりします。
昭和の中頃には「蝋纈染め」のやたら凝ったものが珍重され、高いお値段で売られていたようです。
たくさんの色を使われたごちゃごちゃした柄の小紋や羽織、附下など、呉服を扱っていた母たちが「これはロウケツ染めだから凄いのよ」とお客様と話していたのを思い出しますが、そばで見ている子どもの私にはよくわかりませんでした。 その言葉だけが思い出されます。
そんな時代に独創的でシンプルな作風で人気の高かったお父様である故・高久空木さんを師としてそのロウケツ染めの技術を受け継がれながら、空木さんとはまた違った女性らしい個性をお持ちで、やはりその作品にファンの多い高久尚子さんの作品です。
少し前には日本橋の高島屋さんや三越さんに出かけますと、必ずと言って良いくらい小柄でお着物がよく似合われるご婦人がさらっと結城縮のお着物などをお召しになって歩かれている姿が目にとまりました。
さらに拝見しますとたいていの方が空木さんの帯をさらっと締めていらして、とても格好良いなと憧れました。
いつかはあんな風に無理なく着物が着こなせたら嬉しいと思いますね。
そんなちょっと上級者的な色合いもあるおすすめの一点です。 |