【商品説明】
日本の上代裂の「三大纈」といわれる蝋纈、纐纈、夾纈の中で、いまだ謎が多いとされる夾纈染は、凸と凹の2種類の板に生地を挟んで板締め染めをされたのであろうと言われていますが、多色の場合はその色付けがどういう方法でなされたのかという事については諸説あるようで、どこか古代へのロマンを感じられます。
正倉院の御物に見られる夾纈染は「あしぎぬ」や「羅」に染められていることが多いようですが、近年復元されたものもその雰囲気を色々な技法で再現されているようで興味深く見る事ができます。
今回は夾纈模様の袋帯が2点入荷いたしましたので、ご紹介させていただきます。
こちらは非常に細い糸で櫛織にされた生地に、唐花の模様が夾纈染で染められた袋帯です。
極細の糸で織られた布に染められている事で、正倉院の夾纈のあしぎぬを思わせる古色然とした雰囲気がうまく表されているようです。
こちらは金の芯が使われていますので、櫛織の隙間から金が見え隠れしてなんともいえない品の良い華やかさがあります。
3シーズン的な要素がありますが、もう一点ご紹介しているものよりは少しドレッシーな雰囲気ですので、やわらかい素材のお着物とお合わせになるのが良いかもしれません。
裏地にも正倉院の「鹿花卉丸紋夾纈羅」の模様が織り出された生地が使われていて、さらに素敵です。
この機会に作者の違う2作品のそれぞれの個性をご覧いただけたらと思います。
地の色は利休色「#8f8667 color-sample.com」、
模様の色は洗柿「#f2c9ac color-sample.com」、
練色「#ede4cd color-sample.com」、
浅蘇芳「#a25768 color-sample.com」
をご参照下さい。
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