日本工芸会正会員でもある小倉淳史氏は、染織工芸の世界では長い歴史を持ち、その技術を現代に伝え続けている小倉家の当代であり、辻が花染めなどの歴史的染織品の復元や研究にも尽力されています。
こちらの帯は濃い小豆色のちりめん地に、絞りで磯辺の波打ち際が染め出され、渋い金彩で波の模様が網代のように手描きされています。
白く絞りで染め抜かれた千鳥の群れの姿が少しユーモラスで可愛く目に映りますが、自然の風景を切り取ったような情緒の溢れる素敵な模様となっています。
無駄のないシンプルな図案に上品な色使い、絞りの技術の高さなどに小倉氏作品である事がすぐにわかる個性を見る事ができるのは素晴らしい事だと改めて思いました。
少しシボのある上質なちりめん地ですので、やわらかい素材の地紋無地や小紋から、地模様のあるお召織のお着物や工芸的な紬のお着物まで幅広くお合わせいただけます。
こっくりとした地の小豆色に磯辺の水浅葱色が打ち寄せて、そのコントラストが美しく白い千鳥が冴え冴えとした素敵なおすすめの一点です。
未着用品。
地の色は小豆色「#663734 color-sample.com」、
磯辺の色は水浅葱「#89aba9 color-sample.com」
をご参照下さい。
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