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辻が花染めで有名なの小倉一門のお一人であり、日本工芸会正会員でもある福村廣利氏の九寸名古屋帯の作品です。
全体のシャーベットトーンが美しく、淡いグレー・煤色の大きな四角い形の菱が絞り染めで染め分けられた図案の中に、葡萄、桐、菊のお花がさらに細やかな絞り染めで染められています。
墨書きで小さな露芝の模様があしらわれているところも繊細さが感じられて素敵です。
絞り染めによる輪郭のやわらかさが、ふんわりとした優しさをもたらしてくれていますが、図案としては整然とした、均整の取れたものとなっていて、そのバランスの取り方も素晴らしいと思えました。
柔らかい素材の小紋や、地紋無地、江戸小紋などと合わせますと、大変上品な装いをお楽しみいただける事と思います。
また大島紬や結城紬など産地物の紬のお着物や、作家物の工芸的なお着物と合わせてみられてもしっくりと合うのではないでしょうか。
塩瀬の上質な染めの名古屋帯は活用範囲も広く、年齢層も幅広く、長くご愛用いただる事からも大変おすすめです。
地の色は灰梅「#e8d3c7 color-sample.com」、
菱の色は煤色（すすいろ）「#887f7a color-sample.com」、
花の色は梅紫「#663d5a color-sample.com」、
葉の色は緑青色「#47885e color-sample.com」
をご参照下さい。
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