打ち込みのしっかりとした、それでいてしなやかさのある、少し赤味のある濃い焦げ茶色の帯地に、乱針刺繍のような技法で手刺繍された八寸名古屋帯です。
半月型の模様に木のようなものがあり、まるで畑の周りをまわる道とその傍らに大きな木が生えている風景のような不思議な模様が表されています。
見方によっては古代の船のようにも、五三の桐の紋のようにも見えて、いろいろとイマジネーションの広がる模様となっています。
しっかりとした質感の紬ですので、着心地は良い事と思われます。
クロスステッチの集合のような複雑な手刺繍も、見ていて面白さがあります。
これからの季節には淡色系のお着物ともすっきりと合わせていただけますし、軽やかでお使いいただきやすいと思います。
見る方によっていろいろな模様に見立てられる楽しさもある、おすすめの一点です。
未着用品。
地の色は黒檀(こくたん)「#250d00 color-sample.com」、
模様の色は白橡(しろつるばみ)「#b3a282 color-sample.com」
をご参照下さい。
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