経緯手績みの苧麻の糸で織られた麻の生地に、茶屋辻の模様が少しユーモラスにアレンジされたような楽しい図柄が型絵染で染められた名古屋帯です。
遠くに山が並びそこから海に向かって川が流れています。 その途中に竹林や椿の花が咲いて家並みも描かれ、鳥も飛んでいます。 海には帆掛け舟と網干の模様が描かれ、大きな目をしたお魚も添えられています。
とてもおおらかに型絵染ならではのタッチで描かれていて、昔話の絵本の1ページを開いたかのようです。
今回別でご紹介させていただいております、茶屋辻模様の袋帯と比べてみてもそれはそれでまた興味深いのではないでしょうか。
麻の素材ではありますが、九寸の名古屋帯ですし、近年はお単衣の頃からお使いになられる方も増えてきていますので、雰囲気でお合わせになられたら良いと思います。
盛夏近くは絽小紋や紗のお着物または夏大島や夏塩沢などの夏紬のお着物ともお合わせいただけますし、小千谷や上布類ともしっかりと合わせていただけると思います。
どことなく情緒のあるそして楽しい雰囲気の素敵なおすすめの一点です。
地の色は秘色色(ひそくいろ)「#8daab3 color-sample.com」、
模様の色は藍鉄「#393f4c color-sample.com」、
小豆色「#96514d color-sample.com」、
芥子色(からしいろ)「#d0af4c color-sample.com」、
紺鼠「#44617b color-sample.com」
をご参照下さい。
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