松に磯辺文様色留袖 熊谷好博子作
着丈160(+15)cm 裄丈67.5(+3)cm 袖丈49cm
東京友禅の伝統工芸士の第一人者のお一人で、伝統工芸展でも数々の賞を受賞、昭和30〜50年代に大変ご活躍された、故・熊谷好博子さん作の色留袖です。
作品集にこちらの姉妹作品の、松に磯辺文の江戸解とパネルが紹介されています。
あらゆる染色技法を高い完成度で習得されていた熊谷さんならではの素晴らしい作品です。
青海波文の様に描かれた松林、その向こうに網干の図、その上を飛び交う千鳥と、空へと向かう開放感と遠近感を絶妙に表現された素晴らしい構図です。
その構図をもとに描かれた非常に精密な高度な技術による糸目友禅の線にはため息が出てしまいます。
松林の足下には砂子を表す点描まで施されています。
これだけの友禅には、本来必要ないとも思われるのですが、要所要所には金彩と手刺繍まであしらわれている事で、適度なボリューム感も添えられています。
本当にどこの部分をどう眺めても寸分の狂いもない完成度なのですが、息のつまる様な圧迫感はなく、心から美しいと感じられる事が不思議であり、嬉しく思えます。
月並みな表現ではありますが、昭和の名匠による芸術品と呼びたい逸品です。
今回は、当店としては珍しく、黒留袖や色留袖が揃って展示できる事になりました。
留袖系には力作が多い事もあり、この機会に昭和から現代までの巨匠の方々の作品をご覧いただけたらと思います。
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商品番号 r0494
松に磯辺文様色留袖 熊谷好博子作
販売価格 有難うございました
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