帝王紫「ワリの眼」手描名古屋帯
吉岡常雄作
貝紫は、古い歴史の中で主に地中海沿岸と南米ペルーとで染色に使われていた様です。
その当時、その地にたどり着く事さえ困難だった時代に、熱い想いでその研究を行われた吉岡常雄氏は、南米の貝紫は時期が限られるという事はあるけれど、貝から紫の染液だけを取り出し貝が生きている状態で再び海に戻せる事と、一個の貝からより多く染液が取れる事などを解明され、幻の貝紫を現代によみがえらせる事に成功されました。
吉岡氏の著書「帝王紫探訪」にも、現地で貝紫の染料で筆を走らせていらっしゃるお幸せそうなお写真が載っています。
こちらの帯は、貝紫による1980年代の吉岡常雄氏直筆の作品「ワリの眼」です。
南米の古代ワリ帝国に由来する図案の様です。
この作品は著書でも紹介されています。
その後、じゅらく製や大庭製の、貝紫で染めた糸による良い作品が出されていますが、そうした経緯から、帝王紫を使った織の物でも吉岡常雄氏のデザインされた図案が多く見られます。
また古代インカ文明に由来する図案が多いのも、その事が背景にあるからだと思います。
そういった先人のご苦労を思いながら見ると、また違った印象になり、ロマンが広がる様でもあります。
商品番号 r0704
帝王紫「ワリの眼」手描名古屋帯 吉岡常雄作
販売価格 有難うございました
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