もじり織科布八寸開名古屋帯
夏の装いのアイテムには、絹織物とは別に「原始布」と呼ばれるジャンルがあります。
代表的な物としては麻をはじめ、藤布、葛布、そしてこちらの科布などです。
原始布と呼ばれるだけにその歴史は古く、発祥は麻などと同じく、自然の生活環境の中にあるものを利用して織物にするところからはじまっています。
その中でも科布は、およそ今頃の季節に科の木の皮を剥ぎ、織物の糸として糸作りをし、地機で織り上げて完成されるまで、すべて人の手仕事による20以上の工程を経て、約一年をかけて作られます。
古くは越後上布もそうですが、昔は農閑期などが雪で閉ざされる地域の女性たちが、気の遠くなる様な根気と技術が必要とされるこのお仕事をされていたと聞きます。
こちらはその科の特徴的な、こっくりとした黄金色の様な茶色の素敵な作品です。
お太鼓と前柄の部分にざっくりとしたもじり織が織り出され、透け感があって軽やかな印象となっています。
未着用品のため、ぴしっとやや堅さがありますが、使いこなすほどにだんだんとこなれて、またもう一段良いお色になっていくと思われます。
麻織物のお着物とも相性良く、お洒落な着こなしをしていただける事と思います。
ただし、宮古上布などと合わされる際には、はじめは科布の繊維は強いので、あまりお着物に直接あたったり、摩擦などの負担をかける事は避けられる事をおすすめいたします。
夏ならではの自然の恵みの素材を身に付けて着物ライフをお楽しみいただける、おすすめの逸品です。
未着用品。
(長さ)3m80cm×(太鼓巾)31cm。
商品番号 r0741
もじり織科布八寸開名古屋帯
販売価格 有難うございました
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