市女笠に疋田文様友禅袋帯 熊谷好博子作
細密で、まさしく完璧という言葉が当てはまる様な美しい友禅を魅力あふれる図案で描かれ、素晴らしい数々の作品を残された、東京友禅の第一人者でもある故・熊谷好博子氏の帯が2点入荷いたしましたので、ご紹介いたします。
平安時代の美しい女性の道行く姿を彷彿する、代表的なモチーフの一つでもある市女笠と紅葉の葉を、細やかな疋田文様をふんだんに使って描いた素敵な染の袋帯です。
図柄に多く使われている透明感のある藍の色がとても映える、地染の香色のピンクベージュに穏やかな優しさがあり、そのコントラストがとても知的な印象を持つ美しさとなっています。
洗朱色の市女笠がポイントになり、それに付いている紐の刺繍がまたうっとりするほどきれいです。
アンティークの帯などでも、たまに飾り紐のきれいな刺繍を見て「すごい」と思わされる事がありますが、近代の作品ではなかなか出合う事が少ないです。
その点でも、好博子氏の作品に時々使われている刺繍を目にすると、作品の邪魔になる様な主張はなく、友禅を引き立てる様に配されたさりげない美しさを感じ、好博子氏のこだわりなのでしょうといつも見とれてしまいます。
縮緬地に染められ、裏地は普通の袋帯地が使用されたお仕立となっています。
実際に帯としてお太鼓の形になって見ると、どれほど存在感のあるお洒落なものとなるのか今から楽しみなくらいです。
是非一度ご覧いただきたい、昭和の匠の素晴らしい作品です。
(長さ)4m50cm×(太鼓巾)30.4cm。
商品番号 r0834
市女笠に疋田文様友禅袋帯 熊谷好博子作
販売価格 有難うございました
|