「菊に小鳥」友禅訪問着
人間国宝 羽田登喜男作
身丈169cm 裄丈69cm 袖丈49cm
お若い時から加賀友禅と京友禅の両方を学ばれ、二つを融合させた独自の素晴らしい世界を開かれ、他の追随を許さない程の作品力からなる高潔さのある華やかな作品は多くのファンを魅了し続けました。
伝統工芸展最高賞をはじめ、その受賞歴は数知れず、そして日本の染織史にも多大な功績を残された重要無形文化財「友禅」技術保持者・羽田登喜男氏作の訪問着の作品です。
その代表的なモチーフの一つが「鴛鴦の図」である事はあまりにも有名ですが、自然の中にある身近な草花を題材にしてこれほどまでにと思える様な品格のある華やいだ作品を描かれる事でも知られています。
私自身も大ファンである理由の一つは、その草花をテーマにした作品が本当に素晴らしく惹きつけられるからです。
今回、偶然にも草花をモチーフにしたかなり重厚な作品が2点入荷し、珍しいのでご紹介させていただきます。
まったく違うご縁で手に入った物なのですが、まるで早い春と秋を表した姉妹作かのように共通する雰囲気を持っている事がとても興味深いです。
こちらはオミナエシ色が裾だけ濃く染められ、全体には明るい色味にまとめられた、菊をテーマにしたものにしては珍しいと思われる淡い色合いの作品です。
たっぷりとした大輪の菊と、路地に咲く野菊の様な小さな菊との対照が楽しく見られます。
ちょこんと描かれた菊の茎にとまる小鳥は常鶲(ジョウビタキ)という鳥の様です。
日本では冬鳥として渡来するそうですが、これから迎える冬をさりげなくイメージさせているのでしょうか。
可愛らしい小鳥ですが、その事からもどこか引き締まる様な存在感が感じられます。
どちらも淡く儚げなやさしい色合いをベースにしていながら力強いテーマの様なものが伝わってきて、匠と呼ばれる方の手によるものならではの友禅の表現力の力強さの様なものを改めて感じます。
素晴らしい2つの作品をこの機会に是非ご覧くださいませ。
未着用品。
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こちら着物の色は「#f2f279 WEB色見本 原色大辞典」をご参照ください。
商品番号 r0949
「菊に小鳥」友禅訪問着 人間国宝 羽田登喜男作
販売価格 有難うございました
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