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「御所菱」本袋帯
龍村平蔵製

真白ではなく少しクリームがかった生成りの地に金銀の糸で大きめの斜め格子が引かれ、その四角の中にゴージャスな花菱の紋様が色とりどりに織り出された本袋帯です。
その花菱は10個がひとつのグループとなっていますが、どれをとっても同じ色の組合せはありません。
「龍村平蔵製」ならではの色数の豊富さと箔糸使いの素晴らしさをご堪能いただける作品です。
また特徴の一つでもありますが、鳥の羽根の様な蔓草の葉と黄緑色で織り出されたくるっとした小さな蔓は動きがあって可愛らしく、ちょっと高尚な印象の花菱を少しユーモラスでチャーミングにしている様です。
黒留袖、色留袖から訪問着、附下などの第一礼装にお使いいただけるこのタイプの帯で、個性的なデザインと色使いそしてちょっとどこかおおらかで可愛らしく、さらに品質が良いものにはなかなか出合う事がありません。
その点では、今回もいくつかご紹介させていただいています様に、龍村平蔵製ならびに龍村製の作品にはそうした魅力的な部分が大いに盛り込まれていて、着られるご本人も心が弾み、周りまで巻き込んでいく様な素敵な力を感じられます。
いつも思いますが、良い意味で目を引く着物や帯は非常に数が少なく、そういったものは着る方の品性を高めてくれて装いをより華やかで美しいものにしてくれます。
そういった着物や帯をおすすめしていきたいといつも思っております。
フォーマルのお席に華やぎを添えるおすすめの逸品です。