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木立で遊ぶ鳥の図辻が花染訪問着
日本工芸会正会員　福村廣利作

明るく淡い卵色・淡黄色の地に、全体的に非常にやわらかく淡いパステルカラーで木立の中を飛び交い遊ぶ小鳥の模様を辻が花染で描いた訪問着のお着物です。
肩や胸、袖の辺りの色は薄い水浅葱色で木々の枝の間から見える空を連想します。
この陽だまりの様に暖かく穏やかで、それでいて静かな品格の様なものが感じられる素敵なお着物は、辻が花染めの小倉一門のお一人であり、日本工芸会正会員でもある福村廣利氏の作品です。
お召しになりますと、手元で見ている時とはまったく違った印象となります。
全体を構成する流れるラインや、帯が入る位置より上と下の色の違いなど、計算されて配置された模様がお着物全体をとても動きのあるものとしてくれて、スマートで活き活きとした素敵な着姿となります。
描かれているのは雀かその仲間のホホアカかと思われる小鳥で、山里ののどかな風景を描かれている様に見えるのですが、お召しになると都会的な洗練された雰囲気が生まれるのは、小倉一門の先生方の作品の特徴でもあると思います。
ご本人が辻が花は絵絞りだとおっしゃる様に、まるでお着物というキャンバスに辻が花染めという技法を使って情緒あふれる伸びやかでおおらかな素敵な絵を描かれた、素晴らしい作品と言えるのではないでしょうか。
そういった作品を実際に身につけられるという事はとても楽しく、幸福感が感じられ事と思います。
是非一度ご覧いただきたい、おすすめの逸品です。
淡黄色は「#f7f7af　WEB色見本　原色大辞典」を、
紺鼠色は「#395766　WEB色見本　原色大辞典」を、
路考茶色は「#8c6743　WEB色見本　原色大辞典」を、
水浅葱色は「#72998c　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。
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