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辻が花模様縮緬訪問着
久呂田明功作

冷たい印象にならないやわらかさのある錆青磁色の地に、裾の方は枯茶色で染め分けられて、桐や藤、そして可愛い花や丸の柄が辻が花染めで染め出された、久呂田明功氏作の個性的な訪問着のお着物です。
本来は伝統的で格調高い辻が花模様ですが、少しディフォルメされた図案と、ポップとも言える色使いで柔軟な楽しい模様となっている事はさすがと思われます。
他では見られない色の組合せが絶妙で、ほわほわとしゃぼん玉の様に飛んでいるクリーム色のお花が可憐で程良い華やかさを添えている様です。
共の八掛も裾の色と同じ枯茶色で、実際にお召しになって歩かれると角度によって見え隠れし、それもまた重みとなって高級感を醸し出している様です。
また、帯合わせで表情が変わります。古典の名物裂模様を合わされてクラッシックなコーディネートも面白いですね。
この秋のイベントに、よくあるタイプの訪問着はあんまり…と思われて、お探しの方には特におすすめの、シックな色でありながら存在感のある久呂田氏作品ならではのセンスと個性が光る一点です。
こちらは未仕立の仮絵羽の状態で入荷しましたものを当店でお仕立いたしました。
錆青磁色は「#597f66　WEB色見本 原色大辞典」を、
枯茶色は「#996c4f　WEB色見本 原色大辞典」をご参照下さい。