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薔薇の花型絵染紬名古屋帯
日本工芸会正会員　岩井香楠子作

久しぶりの入荷となります、日本工芸会正会員・岩井香楠子さんの薔薇のお花を描いた名古屋帯の作品です。
主に野山に咲く草花などをモチーフにされて、品格のある色使いとデザインでつくられる独特の優しさあふれる素晴らしい作品は、多くのファンを魅了し続けています。
少し甘さのあるグレー・白橡色の節のあるざっくりとした紬地に、お太鼓の部分には大きく弧を描いた半円の形に花緑青色が絞りで染められ、そこに優美な姿の薔薇の花が型絵染で染められた素敵な名古屋帯です。
主役の薔薇は綺麗な紅赤色で、まだ開ききっていない形で描かれ、瑞々しさがあります。
影絵の様にそのお花のシルエットが後ろに重ねて描かれているのがユニークですが、その事で立体感が現れ、薔薇の花に命が吹き込まれたように感じられます。
薔薇園なのでしょうか、たくさんのお花のシルエットも染められています。
お太鼓の作り方によって、そのシルエットを出す事も出さない事もできるので、気分によって調整されるのも楽しそうです。(4段目画像参照)
たれは葉の色と同じく鶸萌黄色で、やはり絞り染めで染め分けられています。
お太鼓の形になりますと、たれと薔薇のお花が繋がって、葉も活き活きとして見えます。
そんな細やかな心使いのあるデザインは、実際に着ると本当に素敵に効果を発揮してくれますので、さっそく身につけてお出かけしたくなってしまいます。
花や葉の暈しもとても綺麗です。
どんなお着物と合わせて出かけましょうかと嬉しい悩みが生まれます。
そんなおすすめの逸品です。
白橡色は「#cbb994　WEB色見本　和色大辞典」を、
花緑青色は「#007f63　WEB色見本　原色大辞典」を、
紅赤色は「#d9333f　WEB色見本　原色大辞典」を、
鶸萌黄色は「#607f34　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。