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商品番号 r1207
重要無形文化財越後上布 絵絣着物
販売価格 有難うございました
身丈 |
167 cm |
裄丈 |
68 cm |
袖丈 |
49 cm |
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重要無形文化財越後上布 絵絣着物
毎年この季節になりますと、宮古上布や越後上布など手元にある上布の質感やその良さ、そしてお着物としての魅力をどうやったらお伝えできるのかと思いながら、拙い文章で色々とご説明をさせていただいておりますが、手仕事の積み重ねによる宝物のようなその上布は、言葉の説明だけではなかなか表せない、底から光り輝くような素晴らしい力と輝きを持っています。
越後上布は、青苧と呼ばれる上質な苧麻からひいた原料から糸を績み、図案に沿って手括りで絣を染めて地機で織り、雪晒しをするといった、60にも及ぶ工程を経てやっと完成します。
それは長い時間と根気を要し、さらに各工程すべてが熟練した高い技術を持った人々の手によるものでなくてはならず、考えただけでも気の遠くなるようなお話です。
越後上布の歴史は1200年とも言われ、まさに日本の染織品の中の宝物と言えます。
こちらは、近年ではあまり目にする事がなくなってしまった絵絣のタイプの越後上布です。
コストや技術的な問題なのでしょうが、古くから伝わる伝統的な模様ですので、生産数が少なくなった事は残念に思えます。
はじめに目にした時は、上布の中でも少しシックなお着物だと思って見ていましたが、実際に羽織ってみますとそれはまったく違っていて、赤味の少ない深い紫・烏羽色が程良い透け感を持っていて本当に美しく華やかで、これこそが越後上布ならではの品格のある美しさ、大きな魅力のひとつと言えるほどに素敵でした。
本当に稀にしか出合う事ができませんが、越後上布の紫や碧は他の地方の上布にはない独特の良さを感じます。
枡の柄と市松の配置に千鳥がいたり、かすれたような絣に味わいがあります。
さらによく見ると、経糸にはランダムに茜色の絣糸が織り込んであり、それがお料理の隠し味のような不思議な効果をもたらして、思わず目の錯覚かしらと見直してしまうような色のニュアンスを加えてくれている面白さがあります。
そんなふうに見ていても新発見があり、飽きる事のない素晴らしさです。
夏のお着物はたくさんは必要ではありませんが、これはと言った何点かが手元にあると嬉しいですね。
せっかくならこんな素敵な上布でお楽しみいただけたらと思います。
未着用品。
烏羽色(からすばいろ)は「#180614 WEB色見本 和色大辞典」をご参照下さい。 |