着物　アンティーク着物　振袖　訪問着　留袖

江戸裂に刺繍総絞訪問着
草野しずか

全面に細やかで均一な絞りが藍色で染められて、裾周りと袖には華やかな模様の江戸の刺繍裂が色紙取りの形で散らされ、茜色、紫根色、水浅葱色とその模様が重なり合ってまた違った模様を形成しているようです。
さらにその模様に合わせて色紙からあふれるように色々な手刺繍が加えられ、大変豪華で個性的な訪問着のお着物として完成しています。
この技法は古くから持ち入れられているものですが、そのデザインの決め方や配置、刺繍の加え方などによってとても雰囲気の違うものとなるようです。
手芸作品になってしまっては、お召しになる方があまり嬉しくないかもしれませんね。
その点でもこちらは、地の絞りの上質さ、選ばれた裂の美しさ、色の並び、刺繍のボリュームといい、どれをとっても素晴らしく完成度の高い素敵なお着物です。
地色が黒ではなくこの藍色になっている事が、全体を品格のあるものとしているように見えます。
ここぞというお集まりの会や、また海外でのパーティーへのご出席などにも大変喜んでいただけそうですね。
豪華さの中に、個性と時代色からくる格調高さが素敵な、おすすめの逸品です。
茜色は「#b75828　WEB色見本　原色大辞典」を、
紫根色は「#44293b　WEB色見本　原色大辞典」を、
水浅葱色は「#a3becc　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。