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流水に四季の花図東京友禅開名古屋帯
久呂田明功作

年明けには少し重厚な昭和の作家作品をご紹介してまいりましたが、お着物ファンの方は皆様大変ご熱心で、たくさんのお問い合わせやご来店をいただきありがとうございました。
青戸先生の作品展の開催ももうすぐですが、季節的にも少し趣味系のお着物に目が向くのではないかと思い、少しずつご紹介させていただく予定です。
こちらは久しぶりのご紹介となる、東京友禅の人気作家さんでもある久呂田明功さんの名古屋帯の作品です。
お馴染みとも言える質感の縮緬地が鴇鼠色の地色に染められ、そこにくっきりとした色調で黒鳶色の流水が力強く描かれ、それだけでも独特の個性が感じられます。
さらに桜、梅、菊、椿、紅葉など四季の草花が遠近感のあるタッチで華やかに散らされていて、梅の花の錆鼠色が素敵なアクセントとなっています。
浦野理一氏作品のカラーを引き継がれ、根強いファンの方が多いのもうなずける、個性的でお洒落な構図と色使いとなっています。
早春に少し明るめの色使いの紬やお召織のお着物、また江戸小紋や無地感覚の小紋などとお合わせいただきますと、お出かけ気分も華やいでお楽しみいただけるのではないかと思われる、おすすめの一点です。
鴇鼠色は「#ccb7be　WEB色見本　原色大辞典」を、
黒鳶色は「#432f2f　WEB色見本　原色大辞典」を、
錆鼠色は「#47585c　WEB色見本　原色大辞典」をご参照下さい。